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●はじめに

 このシナリオは、「クトゥルフ神話TRPG」に対応したシナリオであり、探索者2~4人向けにデザインされている。作成したての探索者でも経験を積んだ探索者でも楽しめるが、正気度ポイントの大幅な喪失やロストの危険性があるシナリオであることには留意する必要がある。プレイ時間は探索者の作成時間を含まず6~7時間程度と見込まれる。基本ルルブだけでもプレイ可能だが、マレモンもあることが望ましい。
 シナリオの開始時期は2017年秋頃、舞台は北海道南部にある噴火湾(内浦湾)沿いの小さな町である。その町に居を構えているとある集団について、探索者たちが何らかの理由で調査することになるところから物語が始まる。なお、年度については特に制約がないため自由に変更しても問題ない。

●プレイヤー向け情報

 2017年秋頃の日本、ある地方の小さな町を舞台としたシナリオである。
 想定される導入は2種類ある。一つは探索者たちが人探しを依頼される形であり、もう一つは探索者のもとに、とある宗教団体に関する特ダネが持ち込まれる形である。
 前者の導入を採用する場合であれば探索者の職業に特に制限はないが、人探しのために自ら地方の町に出向き、数日間を費やす必要があることには留意して欲しい。私立探偵やフリーター、大学生など、時間の自由がつきやすい職業であれば、その点支障がないだろう。
 後者の導入を採用する場合であれば、探索者のうち一人が週刊誌記者やフリーのライターであり、残りの探索者は何かしらの理由をつけて同行するのが自然だろう。同行の理由としては、ボディガード、あるいは取材ではなく旅行だと偽装するための同行者、などである。
(中略)
 なお、このシナリオでは、探索者のロストや正気度ポイントの大幅な喪失の可能性がある。

●​導入

 本シナリオの導入には、以下の導入1と導入2のいずれか又は両方を使用する。探索者が3人以上の場合、導入1と2の両方を使用するのが良い。
 その場合、できるだけ早いタイミングで全員を一度合流させ、以降の探索は1つのグループで行わせるようにした方が良いだろう。
(中略)

◆導入1
 2017年の秋。探索者たちはある依頼を受ける。依頼主は千種暁敬と名乗る男性だ。彼は探索者たちに「たった一人の親類である妹、黎奈を探して欲しい」と依頼してくる。
 彼によると、妹の黎菜はこれまで都内のIT企業でデザイナーとして働いていたが、夏頃急に退職し、連絡がつかなくなったという。暁敬は黎奈が怪しげなセミナーに通っていたことを気にかけており、その団体に感化されて失踪しまったのではないかと疑っている。その心当たりは「海と大地の輪」という団体だ、と暁敬は教えてくれる。
(以下略)

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