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●はじめに

 このシナリオは「クトゥルフ神話TRPG」に対応したシナリオである。探索者3~5人向けにデザインされている。プレイ時間は探索者の作成時間を含まないで6~7時間程度を想定している。KPは基本ルルブおよびマレモンを所持していることを前提としており『クトゥルフ神話TRPG キーパーコンパニオン改訂新版』があるとより良いだろう。
 本シナリオの導入部分は日本で展開されるが、以降は全編に渡ってイタリアの都市であるヴェネツィアが舞台となる。時期は2010年代後半の夏頃であるが、年度についてはある程度変更しても問題ない。

●プレイヤー向け情報

 本シナリオは、探索者たちが日本のどこかで、ある夫妻から依頼を受けるところから始まるため、探索者は日本在住であることを前提としている。
 探索者たちの中に探偵などがいる場合は、夫妻から業務として依頼を受けることになる。そうした探索者がいない場合は、誰か1 人がその夫妻と知り合いであり「個人的なお願い」として依頼を受けることになるだろう。
 本シナリオの主な舞台となるヴェネツィアは歩いて回ることの出来る程度の広さである。情報収集のために交渉系技能を用いる機会は多くあるが、会話の相手によってはイタリア語や英語を合わせて用いる必要があるだろう。また、戦闘を行う可能性の高いシナリオであり、拳銃などの銃器を入手できる機会もあるかもしれない。
 そして、本シナリオには作曲家や歌手が登場する。〈芸術(歌唱)〉をはじめとして、音楽に関する素養がある探索者はその能力を活かす機会が訪れることだろう。
 なお、ヴェネツィアは街全体が世界遺産であるため、爆破や放火など歴史的建造物に被害を与えるような行為はくれぐれも慎むこと。

●​導入

 ある日探索者たちは、福里夫妻から折り入って相談があるとの連絡を受ける。探索者たちが探偵なのであれば探偵事務所、そうでない場合は落ちついたカフェなどで直接会って、その相談を受けることになるだろう。
 会ってみると、福里夫妻は「ヴェネツィアで音信不通になってしまった息子の無事を確認してきて欲しい」という依頼を持ちかけてくる。自分たちはお金には余裕があるものの大変多忙なため、代わりに現地まで行ってきて欲しいのだと言う。
 夫妻との会話の中で、以下の情報を手に入れることができる。
(以下略)

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